良い包丁の定義

「切れ味」×「永切れ」×「丈夫」

硬くてよく切れるが、折れにくく、刃こぼれしない。この相反する条件を高い次元で両立した包丁こそが「良い包丁」といえます。

  • 切れ味

 包丁にとって、まず第一に重要な機能は「切れ味」です。
 よく切れる包丁ほど扱いやすく、素材の持っている味をしっかり料理に生かすことができるのです。
 刺し身などがいい例ですが、切れ味の悪い包丁で刺し身を切ると、刺し身の断面の組織がつぶれ、生臭さが際立ってしまい、味が非常に悪くなります。また、良く切れる包丁ほど無駄な力を使わずにすむので安全といえます。

  • 永切れ

 次に重要な条件として「永切れ」、つまり良い切れ味がいつまでも持続することです。
 どんなによく切れる包丁でも使っているうちに、刃先が減って必ず切れなくなります。
 1回で切れなくなる包丁より100回使っても同じように切れる包丁の方が「良い包丁」といえます。

 

  • 丈夫

 最後、大事な条件として「丈夫」であることです。
 よく切れ、よい切れ味を保たせるためには硬い包丁にすればよいのですが、「硬い」ということは同時に「折れやすい」「刃こぼれ」しやすいことを意味します。

三徳[万能用]

肉・魚・野菜など幅広い材料に対して、さまざまな切り方をできるように、多目的に使用できる包丁がこちらの三徳包丁です。


牛刀


主に肉用の庖丁。(ぎゅうとう)と読む。
主に肉類などに用いるが、野菜やパンなど様々な用途にも使いやすい。一般に刃渡りが長く大きい。

ペティナイフ

野菜の皮むき、筋とり等に用いる庖丁。(ペティナイフ)と読む。
野菜・果物の皮むき、カクテルやケーキ用フルーツの飾り切りなど用途の広い小型の万能ナイフ。ペティ (petty) ナイフは日本だけで使われる表現で、英語圏ではペティナイフと言わずParing knifeと呼ばれる。

菜切

野菜用の庖丁。(なきりぼうちょう)と読む。また菜刀(ながたん)とも言う。
薄刃庖丁とは形状が似ているが機能が異なり、刻み用途に特化していて刃の幅が広いため桂剥きは薄刃庖丁をお勧めします。 

舟行

舟行庖丁(ふなゆきほうちょう)と読む。
身卸庖丁と形は似ているが刃が薄く、魚から野菜の処理までこなす万能庖丁。舟に持ち込んで使用したので、この名前がついたとの話もあります。

柳刃

魚用の庖丁。(さしみぼうちょう)と読む。
刺身を引くための庖丁。刺身を切る際に刃を往復すると素材の切断面が傷み、光沢がなくなることから一方向にのみ引き切ることができるように刃渡りが長い。関西型は先が尖り、その形状から柳刃(やなぎば)と呼ぶ。柳刃よりもやや薄い関東型を蛸引(たこひき)と呼ぶが、刃が直線的で先端を平らに切落としたような形状になっており、柳刃よりもやや薄い。喧嘩っ早い江戸職人用に、この形になったとの話もあります。

切付文化

切付とは・・・三徳や牛刀の先が尖った形状をしており文化包丁という名前でも知られています。最近この切付包丁が海外で人気。三徳や牛刀と同じように様々な食材に万能包丁としてお使い頂けます。
刃は薄く、野菜・肉・魚を一本で処理できます。

出刃

魚用の庖丁。(でばぼうちょう)と読む。魚をさばくための庖丁です。
魚をおろす。うろことり、骨の処理、背開きから、身を骨ごとに切る時に用いる。使用中に力を入れても刃先が撓ったり曲がらずに使えるように刃が厚く重い庖丁で、形状は三角形。身幅の狭い、身卸などもあります。